2025.07.10 ニュース
2025年度「東京都貨物輸送評価制度」セレモニーを開催
~評価認定を受けたGEP参加事業者が列席~
(一社)東京都トラック協会グリーン・エコプロジェクト主催により、2025年7月7日、東京都が貨物運送事業者を評価する「東京都貨物輸送評価制度」の2025年度セレモニーを新宿区の全日本トラック総合会館で開催しました。
ご来賓として東京都環境局の緑川武博次長、中島隆行環境改善部長、東條左絵子自動車環境課長、自動車環境課の幹部の方々にご臨席いただきました。
東ト協からは水野会長、竹内副会長・環境委員長が同席し、水野会長が「今年の東京都貨物輸送評価制度の評価を受けられた皆様に対し、お祝いを申し上げます。大変おめでとうございます。今年は、グリーン・エコプロジェクト参加事業者から332社が東京都より評価認定されたことは、大変喜ばしく思います。
2024年問題から1年経過し、モノが運べなくなる、届かなくなる、という最悪の事態は回避することができましたが、まだ終わったわけではなく、今後も厳しい状況は続くことが予想されます。その中にあって、環境に対する意識を高く持ち、日々業務に向かい物流の第一線で、トラック輸送に携さわる皆様方には、心より敬意を表すると共に、誇りに思います。東京都は、2050年「ゼロエミッション東京」の実現を目指し、電気および燃料電池トラック導入への積極的支援策を講じています。当協会では、こうした東京都の環境施策に貢献するためにも、グリーン・エコプロジェクト事業を中心に、東京都貨物輸送評価制度への取り組みを進め、会員の皆様の力を結集し、環境と安全のため、更なる貢献をして参ります。」と主催者挨拶を行いました。
ご来賓の緑川次長からは、「トラック輸送は平常時には経済を支える物流の根幹であり、また、災害時には様々な物資輸送の役割を果たすもので、国民の生活と日本の経済活動に欠かすことのできない大変重要なライフラインです。しかしながら、昨年2024年問題がはじまり、原油価格の高騰による燃料の高止まりなど、トラック運送業界の皆様がいまだに非常に厳しい状況に直面されているとも伺っております。
今年は貨物輸送評価制度を開始してから13年目に当たり、評価を取得された事業者様は402社となりました。長きに亘り、積極的に継続してエコドライブに取り組んでいる事業者の皆様には、改めて敬意を表します。今後はさらなる物流の効率化が求められており、貨物輸送評価制度に参加し、業務の効率化やCO2削減を通じて経営の磨き上げにつなげていただきたい。東京都といたしましても、東京都トラック協会の皆様とともに、この貨物輸送評価制度など運輸部門におけるCO2削減を一層推進し、ゼロエミッション東京の実現を目指して支援してきたいと考えています。今後ともご協力の程、宜しくお願い申し上げます。」とご祝辞をいただきました。
続いて、中島環境改善部長より「日頃よりエコドライブの取り組み、とりわけ燃費管理について大変なご努力に対し、深く敬意を表する次第です。本制度の目的は貨物輸送事業者のエコドライブの取り組みを評価し、星の数で見える化、これにより評価された事業者が荷主の方に優先的に選択され、受注機会が拡大することで、運送事業からのCO2の排出削減を図っていくことを大きな狙いとしています。加えて、全社をあげた管理体制の構築、ドライバーに対するエコドライブや安全運転等の教育訓練を継続して行っていくことに、大きな価値があると考えています。
こうした取り組みをさらに進めていくため、事業者の方々がメリットを実感できる仕組みが重要であり、荷主側が評価取得事業者を優先的に選択する環境の整備に向けて、引き続き荷主団体への働きかけを行って参ります。また、都は、昨年度から、三つ星評価を取得した運送事業者を利用した中小事業者の荷主に対し、運送にかかる経費の一部を補助する事業を開始しました。これからも、優良事業者の取り組みを紹介するセミナーや、評価取得者を紹介する専用のホームページの活用など、情報をしっかりと発信し、皆様と共に、本制度を更に前に進めていく所存です。また、ぜひとも同業の方々へ本制度の参加を働きかけていただければ幸いです。」と期待を述べられました。
その後、今年度の評価認定を受けたグリーン・エコプロジェクト参加事業者の発表を行い、評価事業者を代表して、三つ星評価のトーヨーエキスプレス株式会社の佐藤代表取締役に緑川次長より評価証明書が授与されました。
続いて、10年連続して評価認定を受けた事業者と5年連続して評価認定を受けた事業者の発表を行い、10年連続評価認定事業者を代表して有限会社藤岩運輸の加藤代表取締役が緑川次長より、5年連続評価認定事業者を代表して茂呂運送株式会社の吉田代表取締役が中島環境改善部長より、それぞれ連続評価取得認定書を授与されました。
評価事業者を代表して挨拶をしたトーヨーエキスプレス株式会社の佐藤代表取締役は、「評価取得は7年目であり、今回初めて3つ星を取得することができました。エコドライブはCO2の削減による環境の改善はもちろんですが、経費の削減や事故防止などの効果も期待できる意義のあるものです。また、取り組みの評価は、励みとなり、ドライバーも自慢できます。今後もエコドライブに努めていきたい。」と感謝と抱負を述べました。
閉会の挨拶では竹内副会長・環境委員長が「本日は盛大にセレモニーを開催できましたこと、心より感謝申し上げます。トラック運送事業者にとっては、このように環境に対する取り組みを東京都が認めていただけたことは、更なる励みとなっております。また、この評価制度は、ドライバーの日々の努力がなければ評価を取得することはできません。是非とも、この評価取得の慶びをドライバーの方々と分かち合っていただきたいと思います。」と述べ、セレモニーを閉会しました。
●【GEP参加事業者】2025年度(令和7年度)東京都「貨物輸送評価制度」評価事業者一覧(PDF)
●【GEP参加事業者】10年連続評価取得事業者一覧(PDF)